カンゲキ日記

ミュージカルや演劇、映画やDVDなどの観劇したこと、感激したことを日記として書いていこうと思います。

ノートルダムの鐘②

こんにちは。

前回の記事の続きとして書かせていただきます。

①の方はこちらからお読みください。
ノートルダムの鐘① - カンゲキ日記


2幕もまたアンサンブルの歌から始まります。

シーンとしてはエスメラルダが怪我をしたフィーバスをカジモドのいる大聖堂まで運んでいくところです。
カジモドはフィーバスを敵としてみなしているので、拒否しますがエスメラルダの頼みなので仕方なく引き受けます。

エスメラルダはカジモドにお守りを渡します。
このお守りを持っていればこの世界はあなたの手の中にあるといい、出て行きます。


ここでの石像たちとカジモドの掛け合いのシーンもまた微笑ましいです。
このシーンで出てくる聖人というキャラクターは正直ちょっとわからなかったです。
このキャラクター、頭が落ちるんです。よくマジックであるやつですね。

このキャラクターは1幕でのフロローとカジモドの話のところで出てくるので注意して聞いてください。


この聖人はエスメラルダがくれたお守りは地図を表していると教えてくれます。

その時、フロローがカジモドの部屋の異変に気付いてやってきます。
フィーバスを隠していたカジモドは、生まれて初めて嘘をつきます。

そしてフロローはジプシーの隠れ家である奇跡御殿に、夜明けに襲撃するといい、出て行きます。


目を覚ましたフィーバスとともに急いで、地図のお守りを頼りに奇跡御殿を目指すのです。
このシーンでフィーバスとカジモドが自分こそがエスメラルダを助けるんだと、いさみあっている姿がまた可愛らしいですよ。

そして、夜の街へ出るのです。

塀の舞台セットをうまく使った演出で、二人が道に迷った演出をうまくしていました。

今更ですが、飯田さんのカジモドの歩き方はとても上手です!


そして、奇跡的にジプシーの隠れ家、奇跡御殿を見つけるのでした。

奇跡御殿のセットに変わるシーンも面白いです。
自分たちで幕を張って、隠れ家の雰囲気を出していました。

しかし、ジプシーたちはカジモドとフィーバスを敵だと思い、絞首刑をしようとします。

危機一髪のところでエスメラルダが二人を助けます。

二人は奇跡御殿にフロローが襲撃するということを伝え、彼らは逃げようとします。


ここでフィーバスはこの先、エスメラルダについていくことを決心します。
ジプシーたちもフィーバスを受け入れます。

そんなこんなをしているうちに、フロローたちが襲撃しにきます。
クロパンは魔術で逃げ出しますが、みんな捕まってしまいます。


エスメラルダは捉えられ、フロローに自分を受け入れるように説得しますが、拒絶されます。
自分の気持ちを受け入れてくれたらフィーバスを逃し、殺さないと言いますが、二人は愛し合う道を選ぶのです。

この牢屋のシーンは先ほどまでの塀のセットを立てて使い、照明をうまく利用して表現していました。


一方カジモドは部屋に閉じ込められます。
石像たちはカジモドにエスメラルダを助けるように言いますが、無理だというカジモド。
そんなカジモドにがっかりした石像たちは石像のマントを脱ぎ、いなくなってしまいます。

そして、縛られたエスメラルダの前の木にフロローは火をつけます。

見ていられなくなったカジモドは部屋から抜け出し、エスメラルダを助け出します。

ここではカジモドはロープを使って救出するのですが、アンサンブルの方がカジモドを支えていて見てて面白かったです。

そして、サンクチュアリー、聖域だ。
と言ってカジモドはエスメラルダを抱えたまま、大聖堂に入りました。

そして逃げ出したクロパンがフィーバスを救出します。
ジプシーの友情ですね。


フロローの命令で兵隊達は大聖堂の中に攻め入ります。

石像達は勇気を出したカジモドを手伝い、熱い鉛を上から敵に向かってかけるのです。

この鉛は1幕でちょっと説明がありますが、鐘を作るのに使うみたいです。

そして大きく真っ赤な幕で鉛がかけられた様子を表現していました。


そして、助かったカジモドとエスメラルダですが、エスメラルダはカジモドに少しの言葉を残し、なんと死んでしまいます。

エーーーー!
死ぬの!?
って感じですよね。
ディズニーでは助かるのに!

ストーリ自体はディズニーの方ではなく、ヴィストルユゴーの「ノートルダム・ド・パリ」の方を原作にしているようです。


そこにフロローがやってきます。
カジモドは悪人は罰を受けるべきだと言って、大聖堂の上から突き落とします。
アンサンブルに抱えられながら、舞台奥へとフロローは消えていきます。


そこにやってきたフィーバスとともにカジモドはエスメラルダを哀悼します。

ここでアンサンブルが歌い出し、物語は終わりです。
最後は怪物と人間の違いはどこなのかと歌いながら、皆が自分で指につけたインクで顔を汚し醜くします。

皆、醜い部分があるのだということですね。

そして、カジモドは背中の塊を外して、終わりです。

カーテンコールではフロローやエスメラルダも顔を汚して登場します。

この作品のカーテンコールは楽しい雰囲気ではなく、オペラ座の怪人のような厳格な雰囲気で行われていました。


こんな感じで終演です。
全くと言ってハッピーエンドではないですが、とても余韻のある作品です。

ラストシーンは涙無くして見れません。

とても考えさせられる作品でした。

演出の感想としては、シンプルですが色々と工夫がされているなーと思いました。
階段のセットなども含めて全て手動で動かしています。

また、前の黒のタイルには照明がついており、ミステリアスな雰囲気を出していました。


アンサンブルがストーリーテラーとして登場するという面白い出し方でした。


あとは、歌が本当にすごいです。
オペラのように迫力があります。劇団四季の本気を見た!という感じがしました。
しかし、その分ちょっと何を言っているのか聞き取りづらい感じがあります。

また、ストーリー展開も早いので、ストーリーに関しては予習していくことをお勧めします。
ディズニー版の「ノートルダムの鐘」とはラストが少し異なりますが、一回見ておいたほうが面白いでしょう。
ディズニーのノートルダムの鐘と出てくる楽曲は同じですし、吹き替え版では全て当時の劇団四季の俳優さんが務めています。


また、この前も言いましたが、視野を広く持ったほうがいいです。
こっちではこのシーン、あっちではあのシーンと同時に行われるのでよく見ておいてほうがいいです。


宣伝でも言っていましたが、この作品は本当に大人向けの作品だなと思いました。
もちろん子供でも楽しめると思いますが、考え深い作品でした。

四季のポスターの表紙には「Based On The Victor Hugo Novel And Songs From The Disney Film」と書かれています。
やはり、ストーリーはヴストルユゴーのものを、歌はディズニーのものを元にしているみたいです。


とにかくこの作品は力のある作品でした。

今回は当日券の立ち見で見たのですが、その席特有の感想は別の記事で書かせていただきます。

読んでいただきありがとうございました。
下にこの作品に関連する商品を貼っておくので良かったら見てみてください。





ノートルダムの鐘 [DVD]
ノートルダムの鐘 劇団四季版(仮)
ノートル=ダム・ド・パリ(上) (岩波文庫)
ノートル=ダム・ド・パリ(下) (岩波文庫)