カンゲキ日記

ミュージカルや演劇、映画やDVDなどの観劇したこと、感激したことを日記として書いていこうと思います。

ミュージカル「RENT」

今回は今月、来日公演が予定されており、来年の7月から日本人キャストでの上映が決定しているミュージカルRENTについての紹介をしたいと思います。

 

この作品はブロードウェイで大きな反響を呼び、トニー賞作品賞、脚本賞、演出賞などなど多くの受賞をしています。

 

 

2008年にブロードウェイでのラスト公演はDVD化されているので、そちらのDVDも是非見てみてください。

 

 

このRENTという作品は、ジョナサン・ラーソンという方が作詞、作曲、脚本を1人で勤めました。ジョナサン・ラーソンはとても若い年でこの作品を作り上げたのです。

 

また、ジョナサン・ラーソン自身の体験がこの作品に織り込まれていることで有名です。例えば、親友がHIV患者であったり、彼女をレズビアンに奪われたり、エイズで友人を亡くしたり・・などという話はすべて彼自身の体験談であったあと言います。

 

また、RENTの中で、エイズ患者として出てくる脇役の名前は、エイズでこの世を去ったジョナサンの実際の友人の名前であるというエピソードもあります。

 

このように自身の体験談を踏まえたとてつもないメッセージ性のある作品ですが、RENTのプレビュー初日の朝にジョナサンが倒れ、そのまま亡くなってしまいます。

35歳という短い生涯でした。

 

生みの親であるジョナサンの急死により、哀悼の意味を込めて、その日の公演は出演者が舞台上に一列に並び座ったまま演技をするという形になりました。

しかし"La Vie Boheme"という、パワフルな歌の時に出演者が踊り出し、そのまま最後まで演じきったというエピソードがあります。

 

彼の死は当時のミュージカル界にとって大きな損害であったに違いありませんが、このようなエピソードもこの作品が長く愛され続けている一つの理由なのかもありません。

 

私はこのエピソードを知らずに、RENTの映画を見たのですが、非常に強いメッセージ性があり気持ちがついていかなかった覚えがあります。

 

まるでジョナサンが残した遺言のように一つ一つの言葉に感動しました。

 

 

この話は1980年代のニューヨークが舞台なのですが、友人の死、エイズ、同性愛、ドラッグなど多くの社会問題を取り扱った作品です。

 

しかし、決して重い内容ではなく、その中で強く生きていく若者の姿が描かれています。

 

 

是非この機会にRENTという作品に触れてみてはいかがでしょうか。